讀者の指摘をどう扱ふか
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前略
始めまして。私はトマス・カーライルを研究してゐる者です。貴譯の岩波文庫版『市民の反抗/他五篇』にて、H・D・ソローのカーライル論を興味深く讀ませて戴きました。
ところで、一つ氣になる箇所がございます。三五九頁の譯註(19)に於て、「陛下、一揆ではなくて革命ですぞ」云々を先生は、「十七世紀イギリスの淸敎徒革命」を指すものと推定してらつしやいますが、これはフランス大革命の話ではないでせうか。因みにカーライルは The French Revolution の第一部第五卷第七章 ‘Not a Revolt’ の最終段落を次のやうに書いてをります。
In the Court, all is mystery, not without whisperings of terror; though ye dream of lemonade and epaulettes, ye foolish women! His Majesty, kept in happy ignorance, perhaps dreams of double-barrels and the Woods of Meudon. Late at night, the Duke de Liancourt, having official right of entrance, gains access to the Royal Apartments; unfolds, with earnest clearness, in his constitutional way, the Job’s-news. ‘Mais’, said poor Louis, ‘c’est une révolte, Why, that is a revolt!’—‘Sire’, answered Liancourt, ‘it is not a revolt,—it is a revolution’.[強調は引用者]
以上、御參考までに。
草々
平成十一年二月二十二日(月曜)
早稻田大學文學部非常勤講師 岡田俊之輔
飯田 實 先生
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これに對して叮嚀な返信が来て、私の指摘を容れた訂正文を卷末に載せる、具體的には此々……と文案まで示し、重版の際に加へるやう岩波に言つておく、との事であつた。
が、今囘の何度目かの重版でも未だ何ら訂正無し。
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